No.105
編集部ひとこと
英 Moley Robotics が 2020 年 12 月の GITEX で公開したロボットキッチン。天井のレールに吊った 2 本のロボットアームが、食材を取り出して調理し、盛り付けから片付けまでこなすとうたう。レシピは人間のシェフの動きを記録して再現する方式。ただし公式の現行販売ラインは単腕・据え置き式の X-AiR など 3 機種で、A-AiR は今もベータテスト中とされ出荷時期の告知がない。両腕・可動式の構想は見積もりが 25 万英ポンドに達し、コストを理由に単腕化された経緯がある。
横断比較での位置づけ
AI 家電枠で唯一「調理そのものを腕で代行する」機械。ビストロやヘルシオが加熱の判断を賢くする方向なのに対し、Moley は人間の手作業を丸ごと置き換えにいった。実現度より、家庭用調理の自動化がどこまで構想されたかの上限として収録する。
スペック
| 消費電力 | 12.1 kWh |
|---|---|
| 自動メニュー数 | 36 |
| センサー | AI Moley Power センサー + コンピュータービジョンシステム |
| AI 機能 | 特許取得のミニマニピュレーション技術で人間シェフの手の動きを再現。両腕ロボットが可動式プラットフォームに乗りキッチン内を移動し、蛇口・オーブン・ブレンダー・泡立て器など複数の調理家電を自律操作する。自動・手動の2モードがあり、手動モードでは画面の指示に従って自分で調理を再現できる |
| アプリ | 43インチ4Kタッチスクリーン(レシピ選択・自動買い物リスト生成・秤との連携が可能な操作パネル) |
| 自由度 | 両腕ロボット + 可動式プラットフォーム + 追加3自由度ガントリーシステム(シェフの複雑な両手動作を模倣) |
| 最大調理量 | 10人前(ロボットテスト累計3万時間) |
写真・動画
関連モデル
ステータス履歴
- 2020年12月6日研究・参考出品GITEX 2020 で初公開。以後もベータテスト中とされ、出荷時期は示されていない
データ注記
- 公式 FAQ の現行販売モデルは Chef's Table / X-AiR / B-AiR の 3 つで、A-AiR は含まれない。A-AiR のページ自体も「ベータテスト中」とのみ書き、出荷時期を示していないため concept とした
- よく引用される「10 万ドル超」という価格は A-AiR ではなく、単腕・据え置き式に簡略化した後継 X-AiR のもの(8 万英ポンド、予約受付中)とみられる。両腕・可動式の A-AiR 構想は 25 万英ポンドに達したためコスト面で見送られた
- 発表日は 2020-12-06 と 2020-12-11 の 2 説があり、いずれも二次情報。ここでは前者を採った
- 「冷蔵庫から食材を取り出し、調理から後片付けまで自動」「5,000 種のレシピ」といった説明は公式の主張であり、デモ動画で実証されている範囲とは分けて読む必要がある
- 第三者による実機ハンズオン動画は見つからなかった。公開されているのは公式の紹介・デモ動画のみ





